引っ越しの最中に荷物が無くなった(紛失した)場合

引っ越し中に荷物が破損した場合、補償が適用されるのは別頁でも書きましたが、
では引っ越し中の荷物の『紛失』はどうでしょうか?

実は、紛失に関しては補償が適用されないケースが多いです。

引っ越し後になくなった荷物が、
引っ越しの前には必ずあったと証明するのが難しいというのもありますし、
補償の適用が荷物の破損に対してのみだとか、色々と理由はあるようですが、
それでも引っ越しのトラブルでよく聞くものが『破損』と並んで『紛失』なのだから困った物ですね。

保険に入るという方法もありますが、
まずは業者の補償内容や保険の適用範囲などを
しっかりと確認して契約をしましょう。

荷物の紛失=盗難?

しかし、実際に引っ越しの前後で荷物がなくなっているのに、
業者側は補償できないと言ってくる。

これって単純に考えて『盗難事件』ですよね? 
そうなると、警察に届出を出す必要が出てきます。

引っ越し前にはあった物が、新居に着いたときにはなくなっている……

考えられる可能性は「引っ越しの作業中に紛失した」ですが、
旧居を引き払う時に忘れ物がないか確認もしたし、
トラックに荷物の降ろし忘れが無いかも確認した。

それでも見つからないとなると、あまり考えたくはありませんが、
盗難を疑わないといけなくなってしまいます。

また、業者側もその点に関しては一貫した姿勢を貫いてきます。
『作業中にお客様の荷物が紛失するなんてことはあり得ない』というスタンスなので、
その場合には速やかに警察に盗難届を出して欲しいとなっています。

破損ならば業者側の過失と認められますが、
さすがに盗難の疑いのある物を補償するのは企業としてありえないワケですね。

紛失の証明方法とは?

現実的な話になりますが、引っ越し作業中の荷物の紛失を証明することは
非常に難しいということをまず言っておきます。

これが大型家具など、なくなっていれば一目で分かるものなら話しは別ですが、
引っ越しの荷物をリスト化し業者と一緒に確認するなんて
作業はまず誰もしませんよね。

つまり、なくなった荷物は引っ越し前に確実にあったと
証明できる手段が少ないのが原因です。

とはいっても、やはり自分に落ち度が思い当たらないなら
業者側に補償を求めたいところです。
ですが、業者側も紛失物に対しての対応には厳しいものがあります。

つまり、貴重品など絶対になくしてはいけないものは、
そもそも業者に運ばせてはいけないということです。

信用しないわけではありませんが、
万が一のことを考えれば自分で運んだ方が確実に安全です。
また、新居に荷物を搬入した後は業者がいる間に荷物の中身を確認しましょう。

ポイントは「業者がいる間」というところです。
その荷物を運んだ業者とがきちんと作業手順や状況を説明できれば、
紛失の原因を特定できるかもしれませんよね。

これは引っ越しから時間が経つたびに不利になっていくので、
理想は引っ越したらすぐに貴重な物から順に荷解きしていくことです。

(※業者が一度引き上げてしまうと、
それが直近の仕事でもない限りは内容を忘れてしまいます。
そうなると確認が難しくなるので注意しましょう。
悪い人はどこにでもいますから、ええ)

契約内容をしっかりチェックしておこう

引っ越しの業者によっては補償内容が『紛失』まで
カバーしているところもあります(※主に大手が中心)。

契約をする時には補償内容の確認はもちろん、
契約書もしっかりと読み込んでおきましょう。

筆者の知る限りでは、
『クロネコヤマトの引っ越しセンター』が紛失に対しても補償を適用するようです。
実際の業者さんに聞いたので、たぶん間違いないかと。

他には『アリさんマークの引越社』が引っ越し前の状態を
デジカメで撮影していれば、それを証明にできる場合があるそうです。

筆者の聞いた状況では
「アリさんスペシャルフルパック」を利用した時に説明を受けたそうなので、
これは補償にも期待が持てるかもしれませんね。

さて、結論ですが「紛失なんてしないのが一番」ですよね?
(当たり前です)。

こっちの荷物がなくなっているのに補償できないとか、
証明しにくいとか言われても腹が立つだけですよ! なので、

  • 貴重品、特に絶対になくしたくないものは自己管理を徹底する
  • 貴重な荷物は引っ越し業者がいある間に荷解きをし、状態を確認しておく

この2点を厳守してください。
引っ越し業者に頼りすぎるといざと言う時に痛い目にあいますよ!